「中川政七商店」は、奈良市にある麻織物メーカーです。
その歴史は古く、創業は文政7年(1818)、苧麻(からむし)の繊維で織った「奈良晒(ざらし)」と呼ばれる麻布を作り続けています。
奈良晒の起源は、鎌倉時代の頃で、のちに白さを際立たせる「晒し法(さらしほう)」か考案され、その白さから「奈良晒」と呼ばれるようになりました。
その「奈良晒」という優れた麻布を使い、奈良晒の伝統を壊さず、時代のニーズに合わせた商品を企画・開発しているのが「中川政七商店」です。
2008 年10 月、中川政七商店さんのロングセラー商品「花ふきん」が、2008 年度グッドデザイン賞の金賞(経済産業大臣賞)を受賞いたしました。
毎年、グッドデザイン賞の受賞数は1000 を越しますが、中でも金賞はベスト15 以内の商品に与えられる特別賞です。
ここ最近の金賞(経済産業大臣賞)は、Wii、新幹線車両など、大手企業の作る話題になった商品が受賞してきました。
その中で、地方の一中小企業の作る、安価で技術的には特に目新しくはない、家庭用品の「花ふきん」が選ばれたことに大変注目が集まりました。