古木を守り、手摘みを実施
サン・マルツァーノでは数多くのアルベレッロ(=古木、ブッシュヴァイン)を守り抜いています。古木は根が奥深くまではり、土の養分を十分に吸って非常に濃縮し複雑性のある味わいになることで知られています。収穫量は非常に少なく、30hl/ha程度。サン・マルツァーノでは一部、ギリシャ、古代ローマ時代から続く昔のままの仕立てを行っており、このような古典的な仕立てのアルベレッロは機械での収穫ができず、手入れが難しいため、必然的に手摘み収穫となります。さらに病気などで死んでしまうとそのまま置いておくしか術がないため、通常農家は非効率さを嫌がって土地を整えてしまうのが普通ですが、サン・マルツァーノでは土地ごと買い取り、それぞれの土壌にあった伝統を守っています。
このように時間と労力をかけて栽培されたアルベレッロから、コレッツィオーネ・チンクアンタやセッサンタアンニなどの上級クラスのワインが造られます。